不倫のDNA

父が不倫してた昔の話し。

退院

彼女には今後いっさい

何も言うな!


そう言う父の顔は今まで

見た事のない怖い顔でした。


父「悪いけど、俺はお前に子供が

  出来ても孫が可愛くて仕方なくて

  休みの日に孫と遊んだり…なんて

  事はしないからな」


なんて事も言われました。

これには本当にショックでした。

この時ばかりは頭にきて

早く死ねばいいのに!

なんて黒い気持ちが湧いてきて

しまいました。


父の中では家族よりも彼女なのです。


頭にきていたけど、やっぱり

家族ですし、私達にとって

たった一人の父親なので

それからもお見舞いには行きました。


お互い彼女の話しはいっさい

しなかったけど。


その後、2ヶ月ほど入金した後

父は退院しました。


父は痩せ細り歩くのも

やっとな感じでした。

元々、大きくないし

太ってもなかったけど

すっかり小さくなってしまった

父を見て悲しかった。


死ねばいい…なんて思ったのを

後悔した。

本当に早く元気に

ならないかな…。

父の怖い顔

父の病室へむかった。

何事もなかったように

父と話をして

その日はすぐに帰った。


女は…父に今日の事を

言うだろうか…


女の甘ったるい声が

頭から離れない。

イライラする声。

何年たった今でも

顔は思い出せないんだけど

声だけはなぜか忘れない。


それから2日くらいたってから

また父の所にお見舞いに行った。


病室に入って、私達の顔を

見た父の顔がみるみる

険しくなった。



父「彼女に色々と言ったみたいだな」


私「言ったよ。」


父「なんでお前らが彼女にそんな事言うん

  だ!二度と彼女に文句を言わないで

  くれ!」


物凄く怖い顔で怒る父。

今までほとんど怒られた事が

ないのに…こんな怖い顔みたこと

ないのに…女の事となると

こんなにも怖い顔をするのか。


私はただただ悲しかった。

女と話す

病室から出てくるのを

待ち構えて声をかけた。


始めて見るその人は

そこそこ小綺麗にしてる

スタイルの良い40代。


心臓がバクバクして声が

震えそうなのを抑えて


私「あの…すみません…吉岡さんですか?」

女「えっ…あ、はい。そうですけど」

私「私〇〇の娘です」

女「え……えっと…」

私「今日は病院まで何の用事ですか?」

女「〇〇さんのお見舞いに…」

私「家族が来るかもしれないのに

  どういうつもりですか?」

女「あの…でも…」

私「あなたのおかげで私達家族は

  メチャクチャなんですよ!

  分かってます?私達家族が

  どんな気持ちでいるのか。

  しかも病院に来るなんて非常識じゃ

  ないですか?

  もう来ないで頂けますか?」

女「いや、でも…」

私「でも…じゃなくて。本当に迷惑

  してます!

  どういうつもりで父と不倫して

  るんですか?自分さえよければ、

  私達家族はどうなっても関係ない

  ですか?」

女「………」

私「とにかくもう病院には来ないで下さい

  それから今日の事は父には言わないで

  下さいね💢」


私はまくし立てるように言った。

興奮してた私は、言いたい事はもっと

山程あるけど、ここは病院。

長引くのも良くないし…何より

早くこの場を去りたかった。


女は、でも…だけど…ばかり

言っていて、こいつは

やっぱり自分の事しか考えられない

自分勝手な女なんだ。と思った。